日本の沈没

「日本が国債を発行しすぎて沈没する」こんな言説を耳にします。
この言説を真に受けると、日本は本当に沈没します。
今回は、日本の沈没について考えます。

国債で沈没

国債を発行しすぎて日本が沈没することはありえません。
円は世界的に見て、信用の高い通貨です。
そのため、外国から借金する場合も日本円で借金ができます。
自国通貨の信用が低い国は、外貨で借金をしています。
先日デフォルトしたレバノンも外貨建ての借金でデフォルトしました。

日本は金持ち国

そもそも日本は、政界一の金持ち国家です。
なぜなら、日本は世界一の対外純資産国だからです。
対外純資産を保有しているということは、
世界に資産を保有しているということです。
世界でも有数のお金持ちの国がどのようにしたら破綻するのでしょう。
日本の国債が多いことが問題だと反論する人がいますが、
日本の国債はほぼすべてが日本で保有されています。
国債が国内で保有されているなら、日銀が買い取れば解決です。
ラディカルな方法ですが、シニョリッジの発行でも解決します。

本当の沈没

ですが、日本が沈没しないわけではありません。
沈没するときは、日本に供給能力が無くなった時です。
自分たちで建物が建てられない、食料を供給できない、
半導体を作れないなどという事態に陥った時日本は沈没します。
お金が無いと言って公共事業を削減し、建築技術は衰退しました。
半導体の会社も外国に買収されています。
食料の自給率がも低い状況です。
この状況が続けばいずれ日本は沈没します。

沈没させないためには

日本が沈没するという理由で日本は政府支出を増やしませんでした。
その結果、日本は本当に沈没しそうな状況にあります。
日本の沈没を防ぐためにも、政府支出を拡大する必要があります。
日本は最悪の事態を避けようとした行動で、最悪の事態を招こうとしています。
まるで、ギリシャ神話のオイディプスの話です。

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