「ブラック企業はなぜ存在するのか」
多くの人がいろいろと議論をしています。
その中で、的外れな意見を多々見かけます。
今回は、ブラック企業の本質から存在している理由を、
説明します。
そもそもブラック企業とは
ブラック企業の定義を「最低賃金未満で労働させる企業」とします。
早い話が、低賃金、長時間労働です。
では、なぜこのようなことが起きているのかといえば
「本来ひとりでできる労働を複数人で行っている」からです。
ブラック企業がブラック企業となっているのはこれが全てです。
賃金問題
先ほどの説明で、低賃金となるのは分かり易いと思います。
本来1人で行う労働を複数人で行っているため、
1人当たりの所得が減るのは至極当然の結果です。
日本の一人当たりのGDPが低いことからも、
この意見が正しいことは証明されます。
長時間問題
長時間労働に関しては、逆の印象を受けるでしょう。
1人で行う労働を複数人で行うのであれば、
労働時間は減るのではないかと思うはずです。
ですが、この話の味噌は、本来ひとりで行うということです。
ここでの一人とは、一人の人間と資本です。
資本とは、設備のことなので、この一人は良い道具を使った人です。
例えると、シャベルカーで一人で掘れる穴を、
複数人でスコップで掘っているのが、ブラック企業の現状です。
いい道具を使えないため、労働時間も長時間化するのです。
日本の一人当たりのGDPが低いのは、日本人の時間の使い方が悪いのではなく、
使用している設備がショボいということなのです。
つまり、日本は先進国ではありません。
ワンオペ
一時期、ワンオペがという言葉が話題となりました。
このワンオペに関しては、そもそも1人じゃないかと反論されそうです。
これに関しては、上記の状態が続くと最終的にワンオペとなるのです。
まず、企業は設備投資を行っていません。
そんな中、企業はライバル企業を出し抜くために値段を下げよとします。
商品を値下げするために、企業は人件費を下げます。
その結果、労働する人が減り、
今まで5人で行っていた労働を、設備投資もないまま1人で行うことになります。
ワンオペも、始りは一緒なのです。
なぜこうなる
ではなぜ、こんな状況が生まれるのでしょう。
それは、デフレだからです。
設備投資を行わないのは、設備投資をするより、
資金を溜めておく方が経済合理的だからです。
商品を安く売ろうとするのも、デフレで実質賃金が下がっているからです。
ブラック企業は、デフレが生んだ産物なのです。
結論
以上がブラック企業が生まれる理由です。
よく、ブラック企業がデフレにしているという人がいます。
確かに、ブラック企業がデフレに加速をかけているのは事実です。
しかし、デフレでなければ、ブラック企業は存在しません。
政府がデフレ対策を行えば、ブラック企業は確実に数を減らします。