少子高齢化は問題ないで、少子高齢化自体は問題ないと書きました。しかし、今現在の日本における少子高齢化は問題です。
矛盾しているように思うでしょうが、今回は、日本で何が起きているのか考え、問題点について指摘します。
問題点の洗い出し
前回の記事で、少子高齢化における本当の問題は、デフレと東京一極集中と書きました。そして、少子高齢化はそれを解決するホメオスタシスであると書いています。つまり、デフレと東京一極集中を推し進めると少子高齢化はもっと進んでいく結果となります。
今の日本政府が行っている政策は、デフレ促進と一極集中を、今以上に促進させるものです。これについて、具体的に説明します。
労働力不足の解決
まずは、人手不足による外国人労働者の受け入れです。人手不足は、経済成長するためには必要な要素です。なぜなら、人手が不足することで、その不足を補うため生産性の向上を行います。そうすることで経済成長するのです。これについてはインフレとデフレで詳しく説明しています。
デフレ下で少子高齢化すれば供給能力が下がるので、人手不足によるインフレ圧力が加わります。そして、デフレは脱却されるのです。
人手不足の問題は、人を入れるのではなく、人手不足の業種に対し、設備投資に政府が補助金などを出すことで、解決しなくてはなりません。
民営化
次は、構造改革による、あらゆる事業の民営化です。民営化すると、儲からない地域は切り捨てられます。特に、インフラが切り捨てられれば、人はそこに住まなくなります。そうなれば、人々は都市に移動します。なので、民営化を進めていくことで、東京への一極集中は進みます。
一極集中を解消するためにも、地方に対してもしっかりとインフラを整備していく必要があるのです。そのためにも、インフラは公共機関が行う必要があります。これについては、インフラでより詳しく説明しています。
問題の本質と解決
以上が、政府が行っている政策と、少子高齢化の関係です。
政府が行っている少子高齢化対策は、風邪のひいた人の、熱を下げている状況と同じです。このままでは、免疫が下がり、風邪をこじらせ、肺炎となり病気は悪化します。
政府は1億総活躍社会と言って子育ての機会を奪っています。最近では、専業主婦を否定する人も、増えています。専業主婦も立派な仕事です。
今の日本はデフレです。需要を増やさないで、働く人を増やせば、少ないパイの取り合いとなり、人々は貧困化してしまいます。つまり、生産を上げる政策を行っても逆効果です。
保育所の問題も、デフレが深刻化して貧困化が進み共働きしなくてはならないことと、東京への一極集中が問題です。保育所を作ることも大切ですが、本質はそこにありません。
政府は、需要を拡大する政策を行わなくてはなりません。しかし、それをやれば、国民が無駄遣いはやめろと批判します。国民はいい加減、問題の本質と対策に対して理解すべきです。