逆イールド

現在、アメリカの逆イールドが騒がれています。
アメリカで逆イールドが起こったことで、世界の株式市場は混乱しています。
今回は逆イールドについて考察します。

逆イールドとは

逆イールドとは、長期国債の金利が短期国債の金利を上回る現象です。本来、長期国債は短期国債よりも金利は低くなります。なぜなら、長期の場合は不確定要素が多く存在するため、その分リスクが多くなります。ですから、国債の金利を表すグラフであるイールドカーブは、右肩上がりのカーブを描きます。この右肩上がりの状態を順イールドと言います。イールドカーブが右肩下がりになると、逆イールドという訳です。

逆イールドが予言する未来

では、なぜ逆イールドが起きて、世界では混乱が生じているのでしょう。それは、逆イールドが起きた直後は、世界的な恐慌が起きているからです。直近のものだとリーマンショックがこれに当たります。そのため、世界では近々リーマンショック級の経済危機が訪れるのではないかと予想されてます。しかし、この逆イールドによる経済危機は、自己実現的予言なのかもしれません。逆イールド自体は確かに歪であり、あまりよろしい状況ではないでしょう。なので、過去の大恐慌とは相関関係はあるかもしれません。ですが、必要以上に逆イールド後の経済危機を煽ることで、人々は経済危機に対して対策を行います。ですが、その経済危機の対策こそが、経済危機を引き起こしているのです。今回も、経済危機を想定した投資家が経済危機に備えた行動を取り、市場は混乱しています。ですので、今回の逆イールドも非常に危険な可能性を秘めています。

なぜ逆イールドは起きるのか

では、なぜ逆イールドが起きるのでしょう。これに関しては、理由は多く、はっきりと断定することが難しいでしょう。もし、はっきりと断定できたなら無敗の投資家になれます。ですが、考察は行います。まず、長期国債金利が短期国債金利よりも金利が高いということは、長期国債の方が需要が多いということです。つまり、直近の経済が危ないとみている人が多いということです。その理由は米中貿易戦争にあるでしょう。米中貿易戦争は、経済の先行きを不透明にします。そのため、株式市場の投資マネーが国債市場に流れる効果も生じます。また、直近が不透明であるなら、長く見た方が安全であると考えます。「2年後のアメリカ経済は危ないかもしれないが、10年後にアメリカが無くなっていることはさすがにあり得ない。10年もあればどこかで回復しているだろう。」といった具合にです。つまり、逆イールドは経済が不安定な時に起きるのです。

結論

以上が逆イールドに関する考察です。
逆イールドは経済が不安定な時に起きます。なので、今後の経済危機が起きるかもしれません。ですが、人々が必要以上に反応してしまえば、その分経済危機も大きなものとなってしまいます。バブルは人々がモノのかとを高いと思い起きますが、経済危機は人々が破綻すると思って起きる現象なのです。

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