恐慌の本質

現在、世界的な恐慌が起こるのではないかと多くの人が懸念しています。
以前の記事で恐慌になるプロセスやその対処について説明しました。
今回は、恐慌の本質について考えます。

デフレとインフレ

恐慌はデフレから引き起こされます。
デフレとは需要が供給よりも少ない状態です。
逆にインフレは需要が供給よりも多い状態を指します。
なので、恐慌はものが無くて困っている状況ではありません。
むしろ、モノが多くて困っているのです。
その証拠に、世界恐慌の時、リンゴの値段を上げるために、
リンゴを捨てていたという話があります。
街中では飢えている人がいるのに、
食べ物を捨てるのがデフレであり恐慌なのです。

デフレは人災

インフレによる景気悪化は、主に天災などによるものです。
天候悪化による飢饉がまさにそれに当たります。
無論、戦争など人災によるインフレ不況があるのも承知しています。
しかし、デフレは完全に人災です。
なぜなら、食べ物があるのに、飢え死にする人がいる状況は、
人が手を加えない限り起きる状況では無いからです。
今回は、ウイルスによる天災だという意見もあるでしょう。
もし、ウイルスにより生産が毀損された場合、インフレ不況となります。
しかし、今から起きようとしている不況は明らかにデフレです。
なので、今回の不況はデフレなのです。

各国の対応

各国は、今後起きるであろう恐慌はデフレ不況であると見越しています。
そのため、各国政府は大量の補正予算を組んでいます。
デフレといる需要不足を解決するには、
政府自ら需要を作る必要があるからです。
そんな中、日本は対応は遅く、規模も小さいものです。
こんなことでは、今後起きる恐慌に飲み込まれてしまいます。

結論

恐慌は、モノがあるのにモノが買えない状況です。
ここから、資本主義そのものを否定する人も出てきています。
私自身、資本主義は完璧であるとは考えていません。
そうは言っても、それに代わる新しい案を持ってません。
ですが、現状の資本主義でも解決法があるのも事実です。
政府が需要を作り出すという快活策があることを、忘れてはなりません。

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