弁護士が増えた社会

アメリカは、訴訟大国として日本では認識されています。
アメリカでは、訴訟が多く行われるため弁護士が多いのだと多くの人は考えています。ですが、因果関係は真逆で弁護士が多いから訴訟が多いのです。
今回は、弁護士と訴訟について考察します。

日本で弁護士が増えたわけ

アメリカは日本に対し、年次改革要望書で弁護士を増やせと要求してきました。その結果、日本では司法制度改革が行われ弁護士の数は増えました。ですが、日本では訴訟を起こすことは、あまり日常的ではありません。むしろ、厄介ごとは避けようとして、訴訟をしないことの方がほとんどです。つまり、日本では弁護士の需要などほとんど存在していなかったのです。そんな、需要のない弁護士市場で弁護士の数が増えたことで、社会はどのように変化したのでしょう?

過払い請求のCMをよく見かける理由

過払い金についてのCMをよく見かけます。昔はこの様なCMはありませんでした。この様なCMが出てきた理由は、弁護士が増えすぎて、弁護士の仕事を作る必要があるからです。過払い金問題は消費者金融から借り入れを行った人のほとんどは多かれ少なかれ、この問題を抱えています。そのため、CMで宣伝をすればある程度の需要が生まれます。過払い金のCMが始まったのは、弁護士が増えすぎたためなのです。

訴訟が増えた社会では

さて、弁護士が増えたことで今後日本では訴訟が増えるでしょう。
今まで、泣き寝入りしていた人たちが裁判により、泣き寝入りしなくてすむかもしれません。ですが、日本人同士がお互いを信頼しない社会となってしまいます。アメリカでは、医療保険などの社会保障は充実していないように、自己責任の社会です。日本では社会保障はある程度充実しています。この社会保障は国民同士が助け合おうという気持ちが無ければ成立しません。国民意識が無いと社会保障は成立しないのです。もし、訴訟国家ともなれば国民が疑心暗鬼となり、国民意識は薄くなります。そうなれば、社会保障も成立しなくなります。

結論

以上が弁護士が増えすぎた日本の社会です。
社会保障が問題となっていますが、問題は財源が足りないことではありません。財源なら国債があります。問題の本質は国民意識です。弁護士の問題は原因の一部でしょう。ですが、国民意識を潰すのには十分な効果を発揮しています。
このまま、日本がアメリカの真似をしても日本は良くなりません。アメリカと日本では歴史も文化も違います。日本は日本で考えて政策を考えなくては日本の未来は真っ暗です。

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