改革が足りない

日本経済は長年停滞しています。
その停滞ぶりは、衰退と表現しても差し支えはないくらいです。
「そんな日本を変えるには、改革が必要だ」
と多くの人が思っています。
今の日本に必要なことは、本当に改革なのでしょうか?

改革を謳う人

日本に改革が必要だと言う人は、続けざまに
「日本は保守的だから改革が進まない」
と唱えます。
そのため、改革的な政策を提言したり、支持したりします。
この様な発言をしている人が、
大きな影響力を持つ経営者だったりするので、
こういった発言を支持するひとが多く現れます。
しかし、考えて欲しいのです。
こういった発言をする人が、
世間一般で言うところの、成功者だということをです。

成功者と表現したくない

先ほど、成功者と表現しましたが、
私はそのような表現をあまりしたくはないのです。
その理由は、レッテルを張り分断が起きることを懸念しているからです。
それでもそう表現をしたのは、
成功者が語る改革をすれば、
自分たちの生活も良くなると勘違いしている人が多くいるからです。
そのため、今回はあえてそう表現をしました。

改革しても良くならない

そもそも
「革すれば日本の経済は良くなる」
これは完全なる妄想です。
多くの人がしている、この幻想を打ち砕きます。

改革は進んでいる

「日本は保守的で改革が進んでいない」
これがそもそもの勘違いなのです。
橋本政権の六大改革から始まり、
小泉政権の聖域なき構造改革、
第二次安倍政権の規制改革、
といった具合に日本では改革は常に行われています。
そして、改革が行われるたび日本が悪くなっている。
これが日本の現状です。

壊す方が簡単

日本に限らず、今そこにある制度やルール、
果ては、伝統、共同体、歴史などは、
長年かけて作られたものです。
長年かけて作られたものであるため、そこには一定以上の理が存在します。
「時代の変化に対応するために変化が必要」
と反論するかもしれません。
しかし、今そこにあるものも変化し続け、
今ここにある事実を忘れてはいけません。
時代に合わせ変化させるには、長い議論が必要です。
そして、一度潰されたら戻ってくるのに長い時間がかかります。
改革という安い言葉で、解決できるものではないのです。

彼らが改革をしたい理由

では、なぜ彼らが改革をしたがるのでしょう。
それは、自己の利益を上げるためです。
彼らは、自分の利益さえ上がれば、国家など必要ないと考えます。
その証拠に、改革派はグローバルとしきりに連呼します。
勿論、彼らが成功することで、我々も豊かになるのであれば、
彼らの改革に否定することはありません。
しかし、今までの改革も、これからの改革も、
一部の人に所得が吸い上げられ、
格差が拡大するものばかりです。
彼らは、口ではきれいごとを並べますが
「自分の利益がもっと欲しい」
というのが彼らの本音です。

結論

以上が、多くの人が改革に対して描く幻想です。
勿論、改革派の意見で参考にしなくてはならない話も存在します。
しかし、改革という幻想に飛びついた20年を、
そろそろ反省しなくてはならないのではないのでしょうか。

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