若年層の投票率

日本の若年層の投票率は低く、それを問題にする人が多くいます。
若年層の投票率の低さは本当に問題なのかを考えます。

問題としている意見

若年層が投票に行かないことで起きるデメリットについて、
「高齢者優遇の政策になってしまう」というのが、
代表的な意見です。
この意見は、一見正しそうですが偏っています。

いずれ通る道

もし仮に今の政治が、高齢者優遇だったとして、
それは本当に若年層軽視なのでしょうか?
言わずもがなですが、人はいずれ老人となります。
若年層が現時点で損をしていたとしても、
いずれ優遇されるのです。
高齢者優遇=若年層軽視は考えとして単純すぎます。

高齢者蔑視

次に、高齢者より現役世代の意見を尊重しろという意見です。
日本の経済活動の中心は、現役世代であるということから、
この意見に正当性を感じる人は多くいます。
ですが、人生経験は高齢者の方が高く、
政治的判断は若年者よりも高いはずです。
この意見の様に、若い者の意見を取り入れろというのは、
構造改革で新しいものを取り入れる新自由主義とマッチします。
若年層優遇の話こそが、
眉唾な話だということを肝に銘じましょう。

具体的な制度

そもそも高齢者優遇と若年層の優遇は両立します。
例えば年金ですが「年金を維持するには現役世代の負担が大きくなる」
と多くの人は考えます。
ですが、年金は国債を投入することで、現役世代の負担は軽減します。
また、介護などの制度を充実させれば、雇用が生まれます。
介護業界が大変なのは、派遣などの雇用体系が問題であり、
高齢者優遇政治というより、大企業優遇が問題なのです。
つまり、現行の政府が運営方が根本的に間違えているのです。

都構想

そもそも、若者に政治を任せると、ろくなことになりません。
その実例が、大阪都構想です。
大阪都構想など、百害あって一利なしです。
そんな都構想に多くの若年層は賛成し、高齢者は反対しました。
若年層は政治判断を誤ったのです。
郵政民営化など、高齢者も政治判断を誤ります。
ですが、都構想に関しては若年層は判断を誤り、
高齢者は正しい判断を行ったと言えます。

若者に選挙に行こうと訴える

若年層の投票率を問題にして、若年層に選挙に行こうと訴える人がいます。
以前投票するなという記事で投票率より、
国民の政治に対する無関心が問題だと指摘しました。
政治の知識もない人が、選挙に行っても良いことなんてありません。
「若気の至り」という言葉があるように、若年層は高齢者と比べ、
判断を誤ることが多くあります。
若年層に選挙に行こうと訴えることが正しいことだとは、私には思えません。

結論

本当の問題は、政府が出す政策が頓珍漢なことであり、
その問題の本質は、多くの人が政治を知らないことです。
そういう意味では、この日本を作った高齢者に問題があるのでしょう。
しかし、今の若年層が投票して解決する問題ではないのです。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする