国民農業と商業農業

農業には大きく分けて2種類あります。
国民農業と商業農業です。
今回は二つを解説します。

国民農業

国民農業とは、自国民の食料を確保するために行う農業です。
言わずもがな、人は食べ物を食べなくては生きていけません。
自分たちが食べる食料を自分たちで作ることは基本です。
最近では、輸入すればいいと考える人が多いようですが、
食料という戦略物資を他国から輸入だけに依存していては非常に危険です。
これについては食料輸入の多様性でも説明しています。

商業農業

商業農業は、他国に輸出するために行う農業です。
そのため、商業農業は、自国民に食べさせることを前提としていません。
また、他国に売ることを前提に作っているため、
自国民が飢えていても、その作物を食べさせることはできないのです。
植民地時代には、プランテーションの作物は食べ物ではありませんでした。
商業農業でも食べれる作物なら、自国民を優先すると言い出しそうですが、
商業農業を始めた時点で、金が一番大切だという考えになっています。
なので、自国民を優先することなどしません。
貧しい自国民ではなく、裕福な外国人に販売するのは火を見るより明らかです。
ちなみに、家畜飼料を作る8割の人が貧困となっている事実もあります。

農業をグローバルに

最近では、付加価値の高い作物を作り、
輸出していこうという流れが強くあります。
自国民を食べさせるための十分な食料を生産できているのなら、
このようなビジネスもありだと思います。
ですが、日本の食料自給率は非常に低く、
国民のための食料を作れていないのが現状です。
この状態で、ビジネス戦略を行っても、
植民地時代のプランテーションでしかなくなるのが目に見えています。

結論

グローバル化を訴える人は、付加価値の高い作物を作ることを考えます。
ですが、グローバル化は必然ではありません。
利益を上げたい人が、それを望んでいるだけです。
日本が日本であり続けるためには
行き過ぎたグローバリズムにNOを突きつけなくてはなりません。
商業農業の礼賛する流れは、断ち切るべきなのです。

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