将来世代へのツケ

「将来世代へのツケ」と聞いて何を想像しますか?国債と答える人は結構いるのではないでしょうか?国債は国の借金で、今の世代が借金を増やし続けたら、将来世代がそれを返すために苦労するといった具合にです。この考えは間違えています。それどころか、この考えこそが本当に将来世代へのツケを回してしまうこととなります。国債は将来世代のツケではないことを説明します。

国債はツケではない

国債は政府の借金なので、国民は誰かに返すという事態は起こりえません。それどころか、借金をしている政府自体も国債を返済する必要はないのです。日本政府の債務は、明治時代と比べ名目で3000万倍、実質で500倍に増えています。つまり、明治時代のから債務は返されていません。国債の本質は通貨で、政府には通貨発行権があることを考えたら不思議でも何でもないのです。

本当のツケ

では、本当の将来世代のツケとは何でしょう。それは、日本の生産資産が使えなくなることです。例えば、水道などのインフラは今老朽化しています。これは、私たちの世代で解決すべき問題です。ですが、予算がどうとかいう理由で政府はメンテナンスを行おうとはしません。その結果、水道管が将来使えなくなり、将来世代がインフラを構築し直さなくてはなりません。地方の交通インフラが不便なまま放置して東京に一極集中している状況も将来世代へのツケです。現役世代が、新幹線や高速道路を建設しなくてはなりません。そのためには、国債を発行する必要があります。

結論

将来世代へのツケを残さないためには、国債を発行しなくてはなりません。国債が将来世代へのツケだと考えていると、将来世代に本当のツケを回してしまうのです。

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