国とは

国とはいったい何でしょう?辞書を引っ張ると国家、地域、領土と出てきます。または、政府に関すること、政府に属する土地と出てきます。
非常に定義があいまいな言葉ですが、今回は国について考えます。

国とは政府

国の借金が大変だという話をよく聞きます。これを、正確に表現すれば、政府の借金がたくさんあるということです。この話は国債で詳しく説明しているので、省きます。辞書では、国とは政府に関することとあるため、国の借金という表現そのものは間違えてはいません。しかし、私たちが借金をしていると勘違いしている人が多くいます。それどころか、テレビや新聞がその様に報道しています。
この間違いは、国=政府だと考えている人が少ないからではないのでしょうか。
国=国民と考えさせることで、政府に支出をさせないよう、プロパガンダされているのです。

国とは国民

戦争の映画などで「お国のため」というセリフを聞いたことがあると思います。ここでいうお国とは何なのでしょう。多くの人が政府と考えるのではないのでしょうか?最近の考えでは、政府のために自分は死ねない、と考える人が多いでしょう。では、当時の日本人は政府のために、自分の命を犠牲に出来たのでしょうか?そうではなく、考え方が違ったのです。
「お国のため」の国とは何でしょう?それは、今生きている大切な人や、将来生まれてくる自分たちの子孫の事ではないでしょうか。そう考えれば、実際に出来るかどうかは置いておいても、素晴らしい考えです。もちろん、戦争を賛美している訳ではありません。
むしろ、 政府の借金が危ないから増税やむなしという考えは、戦前とは全く違う、歪んだ「お国のため」になっているのです。
ここでいう国は国民そのものです。 国=政府だと、当時の人々は政府のために命を懸け、政府は国民に命を懸けることを強要したかのように見えます。そうなると、戦前の日本はおかしかったかのような印象を受けます。しかし、国=国民だと印象は変わります。ここでは、国=政府とすることで、戦前の日本についての印象操作が行われているのでしょう。
政府は国民の安全や、国民が豊かな生活を送ることが出来るようにする組織です。政府とは、国民の延長であるのもまた事実です。

今の二つの例は、全く逆の事が起きています。前者では、国=政府であるはずが、国=国民とすることで印象操作を行い、後者は国=国民が国=政府とすることで印象操作されています。
つまり、国という言葉は、非常にあいまいなのです。

結論

私が考える国とは、同じ宗教を信じる人々の集合体だと考えます。宗教とは世界最大の宗教で述べたように、人々が共通で信じている思想です。それは、伝統や文化なども含まれます。なので、全く違う文化の人を同じ国として強制してはいけないのです。また、政府というのは、国民のための組織です。そして、それらは私たちの生活を支える根幹です。そして、私たちを守ってくれる存在です。
政府が、国民を押し付けるようなことは断じて許されません。しかし、政府に権力が無くては私たちは安全に生活できません。
今、小さな政府を目指そうとする動きが目立っています。政府が小さくなれば、国民は生活が困窮します。私たちは国とは国民の集合体で、政府もその一因であると考えるべきです。

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