量的緩和と財政出動はどちらもデフレを解消するための経済政策です。
今回はこの2つについてストーリーを用いて説明します。
とある国では王様が紙幣を発行していました。この紙幣は徴税権があるため成立しています(詳しくは税金で)。
この国は気候が良く作物がたくさん採れます。しかし、貧富の差が激しいため食べ物を買えない人がたくさんいます。
この状態をデフレと言います(インフレとデフレ)。
そこで王様はデフレを解消するために紙幣をたくさん刷りました。
話をここでいったん止めます。
量的緩和と財政出動はここまでは話は同じです。
しかし、ここから王様がした行動で大きな差があります。
量的緩和から話をしていきます。
その後王様は刷ったお金を倉庫に入れたままにしてしまいました。
その結果、お金は市民に行き渡らずに何も解決しませんでした。
これが量的緩和です。
量的緩和は銀行の日銀当座預金を増やすという政策です。
しかし、銀行が日銀当座預金を誰かに貸し出さないと実体経済には流れません。
つまり、刷ったお金を倉庫に入れっぱなしにした王様と同じなのです。
では次に財政出動について話します。
王様は刷ったお金で橋や道路の建設を市民に依頼しました。
そうすることで、市民にお金が回り皆が食料を買うことができるようになりました。また、道路や橋ができたことで前よりも経済が活発になりました。
これが財政出動です。
財政出動は政府が主導して投資を行うことです。
刷ったお金を実体経済に回すことで需要をふやします。その結、果実体経済に通貨が流れ込むのです。
以上より量的緩和がいかに意味がないか分かったと思います。
ここでは財政出動が万能なように書いていますが、何にどう投資をするかはしっかりと議論しなくてはなりません。
今の日本では財政法の縛りから国債では公共事業しか行うことが出来ません(実際は行っているが)。しかし、この法律を変えることで公共投資以外にも国債を発行できるなら今ある財政問題のほとんどは解決されます。
もちろん、デフレ脱却のためには公共事業も積極的に行うべきです。