ゴールドラッシュとシャベル

ゴールドラッシュの時に、一番儲けた人は誰でしょう?答えはシャベルを売った人です。金を掘り当てた人よりも、シェベルを売った人の方が儲けました。さらに、金を掘り当てるのは確実ではありませんが、シェベルは確実に売ることが出来ます。同様に、採掘場所付近の酒場や、鉄道も設けました。
この話は、ゴールドラッシュに限った話ではありません。
今回は、このゴールドラッシュの話が、現代社会とどう関係しているか考察します。

現代のシャベル

ゴールドラッシュの話の原理としては、人々にもうけ話を煽り、それに必要なものを売れば儲かるという仕組みです。
例えば、証券会社が分かり易いでしょう。証券会社は手数料で儲けています。そのため、客が儲けたかどうかは一切関係ありません。株でもうけた人と、証券会社の利益のどちらが大きいかは、火を見るより明らかです。株は儲かると人々に煽り、人々が株の取り引きを始めれば、証券会社は儲かります。今回の例で言えば、金は儲かる証券で、シャベルは手数料です。

他の例で言えば、サイトや動画に広告を貼り、収益を貰う仕組みをこれに当たります。サイト運営ならば、レンタルサーバーやドメインの発行している会社が儲けます。自身がサイトを運営していない場合は、サイト運営者が儲けます。この場合は、金は広告料となります。シャベルに関しては、前者がサーバー代で、後者は広告料です。後者の場合は、金とシャベルが同じとなります。なぜそうなるかと言えば、単純に中間搾取されているからです。なので、話としてはシャベルを売るというよりは、シャベルを貸し出し、金が出たら、一部を貰ったという話の方が、しっくりくるでしょう。

プラットホームビジネス

最近話題の、プラットホームビジネスは、完璧にこのシステムを使っています。
プラットホームを構築した会社が、それを利用する人の誰よりも儲かります。
プラットホームを築けば、後はほぼ自動的に誰かが、誰かのために働くこととなります。もはや、シャベルを売る必要すらないのです。

結論

今、3つ例を挙げましたが、ビジネスのほとんどがこの様な形を取っています。
別に、シャベルを売ることも、金を掘りに行くことも批判はしません。ですが、自分の行動で誰が儲けているのか、周りを広く見渡し、自分はどの様な立場にあるかを理解する必要があるでしょう。
ほとんどのビジネスは、別に詐欺でも何でもありませんが、世の中には、この仕組みを悪用したものが多くあります。もし、何か儲かりそう話があれば、この話を思い出すことで、騙されることも少なくなるでしょう。

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