外貨を稼ごうとすると外貨を稼げない矛盾

外貨を稼げという意見

「日本は外貨を稼がなくてはいけない」
この様な言説が日本では巻き起こっています。
無論、日本は鎖国してやっていけるわけでは無く、
この言説は正しいように思えます。
しかし、日本は変動為替相場制を採用する先進国であるため、
無理に外貨を稼ぐ必要はないのです。
これについては日本は外貨を稼がなくてはならないで、
詳しく説明をしています。

変動為替

変動為替相場制を採用しているということは、
経常収支が積みあがることで、自国通貨高となります。
自国通貨高になれば、輸出は不利になり、
外貨は稼ぎにくくなります。
外貨は稼ごうとすればするほど、
稼げなくなってしまうのです。

対外直接投資

それでも、外貨を積み立てたいならどうすればいいのでしょう。
輸出を行おうにも、日本製の高い製品など外国は買いません。
となれば、ここで行うのが対外直接投資です。
対外直接投資で、外国に資本を置くことで、
自国通貨高の状況でも外貨を稼ぐことができます。

自国経済

この様な政策で、外貨を過剰に稼ぎ続ければどうなるでしょう?
国内は投資が行われず、経済力は低下します。
その結果、内需も縮小しデフレが起き経済規模が縮小します。
そして、国内経済が縮小すれば、国内投資は減り、
投資は海外に流れ、デフレが深刻化するスパイラルになります。
そんなことを何十年も続けてきたのが、今の日本です。

結論

日本の対外純資産は世界一位です。
しかし、日本経済は衰退の一途です。
このことから、
外貨を稼いでも日本が良くならないことなど、
自明の理です。
日本は資源もなく、鎖国することはできません。
ですが、過剰な外貨を稼ぐ必要はないのです。
むしろ、過剰に外貨を稼ごうとした結果、
経済力が低下し外貨を稼げない国になってしまうのです。

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