医療崩壊の本質

イタリアやアメリカでは医療崩壊が起きています。
日本でもほとんど医療崩壊の状態です。
医療崩壊が起きた直接の原因は、コロナウイルスでしょう。
しかし、その裏で経済的な理由も隠れています。
今回は、医療崩壊と経済について説明します。

イタリアの場合

欧州通貨危機の時から、欧州各国では緊縮財政が始まりました。
イタリアはその煽りを大きく受けました。
緊縮財政の下では、緊急時の備えは無駄として削減されるため、
災害時の対策などは、行える状況ではないのです。
病院のベットや医療機器なども例外ではありません。
緊縮財政により、医療を削減した結果、
今の様な緊急事態に対応ができなくなってしまったのです。

アメリカの場合

アメリカの場合は、そもそも医療は金持ちしか受けることができません。
そのため、もとから医療のキャパは小さいのです。
今回の様に、大規模な災害が起きた時に対応できる状況にもともとないのです。
これは、過度にビジネスに偏った結果です。
日本では現状、国民保険がありますが、
規制緩和を拡大すればいずれアメリカの様な社会になります。

日本の場合

日本はかつてより、緊縮財政の政策を行ってきました。
過剰なインフレ下であれば、緊縮財政は正しい判断です。
しかし、デフレの状態で緊縮財政を行っています。
それも、20年にわたって行っているのです。
そんな緊縮財政の下では、欧州同様いざという時の備えなどできません。
その結果、保健所や医療機関の数は減少し、
現在では医療崩壊寸前の状況なのです。

結論

医療崩壊の原因は緊縮財政にあります。
アメリカは緊縮財政とは少し違いますが、
政府が関与しないという意味では、
「小さな政府」という緊縮財政に通じるものがあります。
多くの人が無駄だと言っていたことは、
無駄ではなかったのです。
いい加減「無駄な公共事業」などという、
幼稚な発言はやめるべきなのです。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする