お金は使っても無くならない

「お金は使っても無くならない」そんなことはあり得ないと言われそうです。
勿論、個人のお金は使えば無くなります。ですが、マクロの世界ではお金は無くなりません。
今回は、お金の流れを解説します。

基本解説

「お金は使っても無くならない」これは非常に簡単な話です。例えば、私がAさんから100円のペンを買ったとします。私の財布からは100円は消えました。ですが、Aさんの財布は100円増えました。なので、お金は無くなっていません。正確な表現をすると「お金は移動した」のです。

お金の無くし方

では、お金はどのようにすれば無くなるのでしょう。結論から言うと借金を返せばお金は無くなります。感覚的に掴みにくいので、1から説明しましょう。
そもそも、お金は負債であり、借りることで生まれます。
とある村にAさん、Bさん、C銀行があったとします。BさんはC銀行に100万円預金していました。ある日AさんがC銀行に100万円を借りに行きました。その際、C銀行はBさんの預金の100万円をAさんに貸し出す訳ではありません。Aさんの預金通帳に100万円と書くだけです。そして、C銀行がAさんに融資を行えば、全体のお金はAさんの預金通帳の100万円とBさんの預金通帳の100万円となり、全体で200万円となり、お金は増えています。これが、お金が増える仕組みです。

では、ここから返済のプロセスを見ます。
AさんがC銀行に返済を行う時、どこかから100万円を持ってこなくてはなりません。そこで、AさんはBさんに100万円の商品を売りました。この状況では、Aさんの預金は200万円でBさんは0円です。これは先ほどのお金の移動です。
そして、Aさんは銀行に100万円を返しました。今の状況は、Aさんの預金は100万円でBさんの預金は0円です。Aさんが借金を返済したことで、100万円が減ったのです。これが、借金返済によるお金の消失です。

結論

以上がお金は使っても無くなりない理由です。
金は天下の回り物とはこのことを良く表した言葉です。
借金をしたらお金は無くなるから、国債を返せばお金は無くなります。デフレ下でお金を無くせばデフレは加速します。お金の知識をしっかり持ち、政治家や財務官僚の出鱈目に騙されないためにもお金の知識をしっかり持ちましょう。
今回の話はお金とは(時間を超えた取引)お金と(信用創造)などでもお金について説明しています。

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