物々交換

お金とは(信用取引)などで、何度か物々交換が行われた歴史は存在しないと書いてきましたが、実は存在しています。
そのはいつの時代かと言えば、金が通貨だった時代です。
太古の文明でも、行われていなかった物々交換が最近まで行われていたと聞けば驚くでしょう。

中世ヨーロッパのお金

金が通貨だった時代時代は、金貨や銀貨という通貨があったのだから物々交換ではないと思うでしょう。お金とは(信用取引)でお金とはお金そのものには意味はなく、貸し借りをしていることに意味があると説明しました。しかし、この時代は金貨や銀貨そのものに価値があるとされていました。その証拠として、ジョン・ロックの語った金属主義は「硬貨の価値は硬貨を構成している金属の価値に依存している」というものです。紙幣というものも存在しましたが紙幣も「紙幣の担保は同じ額の貴金属である」とされていて、要するに貴金属の預かり証です。
つまり、金貨や銀貨はお金ではなくあくまでも商品でしかありません。

中世ヨーロッパの経済

金属主義の時代の経済は、紙幣や硬貨の発行は国が保有している貴金属の量に依存してしまうこととなります。なので、この時代は戦争をするときに、国中の硬貨や貴金属を集めていました。その際に徴税権を担保に国債を発行して商人などから借りていました。
以上のことから国の保有している貴金属の量がその国の経済力となってしまいます。つまり、新たな貴金属を入手できない限り経済成長できないということとなります。
なので、この時代の人々はデフレに苦しんでいました。

金貨はモノ

当時の状況が分かってきたところで物々交換に話を戻します。
もし当時パンを買いに行き銀貨を1枚払ったとすれば、これはパンと銀貨を物々交換しているという状況です。
紙幣を使った取引の場合も同じです。紙幣を使い馬車を買ったとします。先ほど書いたように当時の紙幣は貴金属の預かり証です。なので、この取引は、紙幣こそ使っていますが、馬車と貴金属の物々交換でしかないのです。

金の価値が通貨の価値は出鱈目

以上より、金が通貨だった時代は物々交換が行われていたと言えます。
お金とは負債であると理解していればこの事実はすんなりと理解できると思います。
この頃から経済学が始まりました。しかしこの時代は古代でも行われていない物々交換をしていたのです。つまり経済学は古代の経済感よりも劣ったところからスタートしたのです。
今でもこの金が通貨だった時代の感覚が抜けきっていません。
その証拠として、お金は借用証書であると認識している人は多くありません。そして、お金事態に価値があると思い込んでいます。
私自身も最近までお金の認識を物々交換の延長だと考えていました。
この他にも経済学はあらゆる出鱈目の上に成り立っています。
実際、経済学の理論はあり得ない前提で成り立っているものがほとんどです。
なので、経済学はもう一度初めから考え直す必要があると思います。

まとめ

物々交換と貨幣での取引についてしっかりと理解していれば、おかしな金融商品に対して騙される確率はかなり低くなるでしょう。
ちなみに、日本人がビットコインを一番多く所有しているのも結局、物々交換とお金とは何かをしっかり理解していないために起きていると考えます。

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