資本主義という宗教の中で

以前、世界最大の宗教で世界最大の宗教は資本主義だと書きました。
今回は、この資本主義という宗教における幸福を考えます。

資本主義と生産性

資本主義の世界では、生産性が最も重要な要素となります。日本でも「生産性のない人間はクズだ」といった言説が巻き起こるくらいです。
おさいですが、社会主義も共産主義も資本主義の一種です。社会主義国家では生産性は下がりましたが、下げること自体は目的ではなく、実際は生産性を上げようとしていました。まだ見ぬ共産主義社会でも、生産性が下がることを良しとはしないでしょう。

生産性とデフレ

資本主義社会において、生産性こそが正義だとされたため、デフレという現象が起きました。デフレは、非常に歪んだ構造です。産業革命以前の世界では、作物が取れないため、人々が飢えていました。一方デフレという現象は、作物が豊作すぎて人々が飢えている状況です。こんな状態は、産業革命以前はありませんでした。

こんな歪な状態は、なぜ生まれるのでしょう。それは、通貨は負債であるためです。通貨は誰かの借金であるため、どこかで返済ができなくなった段階で、経済が滞り、通貨が循環しなくなることで飢える人が出てくるのです。ここで勘違いして欲しくないのは、通貨が負債であることが悪いのではないということです。

資本主義における政府の役割

では、問題はどこにあるのでしょう?
とある、飢饉の状態で負債を多く抱えている人がいたとします。飢饉の状態では、債権者も飢えているため、債務者に取り立てを行います。周りの人も助けようにも、自らも飢えているため助けることができません。では、問題のデフレ下ではどうでしょう?債務者は勿論飢えている状態です。債権者自身も飢えている可能性があります。では、周りはどうでしょう。物質の総和で見た時、助けることのできる余剰が存在します。ですが、生産性を一番に重んじる資本主義の世界では、その様な債務者は生産性が無いという理由から、見捨てます。その人に、デフレ解決の需要があるにも関わらずに。
つまり、助けることのできる存在が、助けないことが問題なのです。助けることので来る存在は政府です。日本は政府が、助けないのが問題なのです。世界で、デフレがこんなに長引いた国はありません。日本政府は、最も国民に冷たい政府なのです。

結論

生産性を高めるため、テクノロジーを発展させることは、私非常に好きなことです。ですが、生産性が最も大切なものだとは思いません。今の、生産能力が高い世界では価値観を少し変える必要があるのかもしれません。

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