金融資産課税

金融資産課税が議論の対象となりつつあります。
私は、金融資産課税については反対します。
今回は、金融資産課税に対する私の考えを述べます。

金融資産課税をしたい人の根拠

金融資産課税が議論の対象となっている理由として、トマピケティのr>gが一番の理由です。r>gとは経済成長より、資本収益率の方が高いという意味です。つまり、経済成長よりも金持ちが資産を増やすスピードの方が速いということです。r>g が成立している社会では格差は広がります。現状の世界はまさにこの状況です。そこで、金融資産課税を行うことで格差を解消しようというのが賛成派の根拠となっています。

反対する理由

この方法は、一見もっともな考えだと感じるでしょう。ですが、私有財産権の侵害という大きな問題があります。もし、金融資産課税が認められたら、あらゆる資産や財産に課税することが可能となってしまいます。そのため、安易に金融資産課税は行ってはならないのです。

そもそも、金融資産課税などする必要はないのです。先ほどr>g という式が出てきました。これが問題なのであれば、r<gとしてしまえば良いのです。事実第二次世界大戦から30年ほどの間はr<gは成立していました。その後、世界がグローバルな方向へ向かい、再びr>g となりました。

金融資産課税以外の格差是正

では、どの様にすればr<gとなるのでしょう。それは、政府が積極財政を行い、グローバリズムが行き過ぎていない状況ならば起きます。政府が積極財政を行えば、インフレ率は上がります。インフレは通貨の価値が下がるため、実質的な金融資産課税となります。また、自由貿易が行われれば、過剰供給が起きデフレとなります。なので、鎖国をする必要はありませんが、ある程度の保護貿易が必要となります。

結論

金融資産課税は問題があり、そもそも行う必要はありません。
今の日本はいろいろな問題を抱えています。その一つひとつを対策しようとしたらキリがありません。ですが、ほとんど問題の原因はデフレです。デフレさえ解消すれば、今ある問題のほとんどが解決されます。
デフレが一番の問題だと認識することが重要なのです。

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