グローバルな世界だから日本語が大切

英語教育に関しては、英語教育は格差社会の始まりで大きく否定しました。
そこでは、日本で英語化が進めば、格差が開き日本国民が分断されると述べました。それでも「今後グローバル化が進み、日本の発展を考えれば格差が多少開いても、英語は必要となる」と考える人は多くいるでしょう。しかし、それは全くの逆で、日本が今後グローバルに戦うためには、日本語こそが重要となります。
今回は、日本語がいかに大切かを説明します。

ヨーロッパで技術が飛躍した理由

ヨーロッパにおいて、文化や技術が飛躍的に向上したのは、1500年ごろです。
この時代以前は、聖書や文献には、ラテン語やギリシャ語が使われていました。
この頃には、ラテン語やギリシャ語で話す人はいません。フランス語やドイツ語といった土着言語が使われていました。なので、知識を得るためにはそれらの言葉を勉強しなくてはなりませんでした。そのため、ラテン語、ギリシャ語を知っている人と知らない人の間では、知識の格差が非常に大きく、それが富の格差にも繋がっていました。そのため、マルティン・ルターを始めとする宗教改革者が、それらを土着言語に翻訳しました。翻訳したとだけ書けば簡単な作業に感じるかもしれません。ですが、当時のフランス語やドイツ語といった土着言語は日常会話程度しか使われていません。そのため、高い知識や政治レベルの話をするための言葉は存在しなかったのです。なので、ルターを始めとする宗教改革者が行った翻訳は、土着言語になじむ言葉を作り出すことも含まれていたのです。
この様な経過を経て、多くの庶民に対しても、広く知識が広がるようになりました。多くの人が知識を得たことで、技術や文化は大きく発展したのです。
母国語の発展が、技術や文化の発展となるのです。

明治の日本が発展した理由

日本でも、同じことが起きました。それは、明治初期の頃です。
当時、日本はいわゆる近代化をするために、英語が大切であるという意見がありました。森有礼は「国会においては英語を使うべきである」などの、英語の公用語化を主張していました。それに対して、日本からは福沢諭吉をはじめとする、著名人が反対しました。外国からは、アメリカ言語学協会代表のウィリアム・D・ホイットニーを始めとする知識人が反対しました。反対意見の多くは、英語教育を充実させるよりも、母国語を充実させる方が大切だというものです。そして日本では「economy」を経済、「freedom」を自由と言葉を作りました。他にも、多くの言葉を作りました。それにより、日本語は充実し、近代化に成功することが出来たのです。
歴史的に見ても、グローバルに世界と渡り合うのなら、外国の言葉を学ぶのではなく、母国語を強化して充実させるべきなのです。

結論

以上が、グローバルな世界でこそ日本語が大切な理由です。
多くの人は「グローバル化は歴史の必然であり、止めることが出来ない。そのため、これからは英語が必要だ」と考えていると思います。
グローバル化が必然でないことは、グローバル化とはで否定しています。ですが、それ以上にグローバル化と英語教育は何も関係ないのです。
今後、日本が発展していくためには、ヨーロッパ、アメリカの真似をしていてはいけません。日本語を磨き、横文字を使う意識高い系みたいなのが出てこない社会にすべきです。

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