最近、終身雇用が無くなるのではないかと、問題になっています。
トヨタの終身雇用を終わりにするという話は記憶に新しいと思います。
今回は、終身雇用とは何かを考えます。
終身雇用の始り
終身雇用とはもともと、人手不足の時代にはじまりました。具体的には高度経済成長期です。この頃は、社員が技術を身に着ければ、他の会社に今よりも高い給料で引き抜かれるということが多々ありました。そのため、企業は対策として終身雇用を始めました。こうすることで、社員を囲い込みました。そうすれば企業は安心して、社員に技術を身に付けさせることが出来ます。
移民で人手不足を解消した欧州
ヨーロッパでも、同じように人手不足が起こりました。ヨーロッパは、その対策として、移民を入れました。移民を入れて人手不足を解消したため、経済成長はあまり起きませんでした。この頃、日本が世界二位の経済力を手に入れたのは、移民を入れなかったからです。
現在の日本では
現在、日本は人手不足だと言われます。しかし、一方で終身雇用を廃止すると言っています。この矛盾はいったい何なのでしょう。
それは、企業が日本の労働者の給料を上げたくないためです。
現在、工場などは海外に移転し、付加価値の高い仕事もオフショアリングで海外から安い賃金で雇うことが出来ます。つまり、日本国内の需要を見切ったということです。
安いという理由で、派遣に仕事を任せてしまうと、日本の技術は上がりません。
人手不足だからといって、移民を入れてしまうと経済発展しません。
現在の終身雇用の廃止と人手不足から言えることは、日本は人手不足ではなく奴隷不足なのです。
人手不足は喜ばしい
人手不足が日本では問題となっていますが、デフレの日本では、本来喜ばしいことなのです。しかし、企業は賃金を上げなくてはならないので、経営者としては頭を抱える問題です。ここのジレンマを解消するためには政府がお金を支出しなくてはなりません。ですが、今の日本では政府は財源がないと言ってお金を支出しません。これでは、日本の経済は良くなりません。
結論
最近、日本の技術が落ちてきています。その原因は、終身雇用によって、雇用に流動性がないことが原因だと言われます。そのため、日本では派遣が大量にあります。派遣社員の数はぶっちぎりで世界一位です。
ですが、終身雇用の歴史を知れば、終身雇用こそが日本の技術力を高めたことが分かります。
日本の技術力を下げたのは明らかに政府です。政府が公共事業や科学技術予算を減らしたために、日本の技術力は落ちました。つまり、国民の頭が悪いから日本の景気は悪いのです。
今の日本の経済問題は政府がしっかりと国債を発行して、財政出動を行えば全て解決します。
いい加減、国民はお金の本質を理解するべきです。