私たちは当たり前のように税金を払っています。しかし、税金とは何かを考えたことがある人は少ないと思います。
税金は政府の財源であると考えている人は多いのではないのでしょうか?
しかし、税金は政府の財源ではありません。では税金はいらないのかと言われればそうではありません。では税金の役割について書いていきます。
通貨は徴税で成立する
一つ目は通貨の価値を成立させるためです。
政府は国民に納税の義務を課します。そして通貨を納税手段とします。
納税は国民が国家に背負った負債です。その弁済として通貨を使うのです。
負債の弁済を負債で行うのは通貨の本質をついています。
これにより通貨に価値を持たせることができるのです。
これは、巨大な権力があって初めてなせる技です。
確かに、徴税権がなくてもお金を使っていた文化はあるかもしれません。
しかし、通貨をより強固なものにするためには徴税が必要です。
国家が混乱して、政府の徴税権がまともに機能していない国では、人々はお金よりもモノを欲しがりインフレが起こってしまいます。
ビルトインスタビライザー
二つ目が景気のコントロールです。
先ほど軽く述べましたが、税率が低くなれば皆モノを欲しがりインフレ圧力となります。逆に税率が高ければ消費を抑制できデフレ圧力になります。
所得税などの累進課税は不況で収入が低ければ税率は低くなり、好況で収入が高くなれば税率は上がります。この様な自動安定化の仕組みをビルトインスタビライザーといいます。社会保障などもこれに当てはまります。しかし消費税はどんな状況でもどんな人からも確実に税を取ります。なのでビルトインスタビライザーとしての機能は弱いといえます。
国家理念と徴税
三つめがその国の理念を体現する手段です。
例えば高所得者からより多くの税金を取ることで、所得格差を是正できます。
炭素税を課すことで温室効果ガスを抑制できます。
つまり消費税を課すことで消費は抑制されます。
結論
この三つが税金の役割です。そしてここでは詳しく書きませんが、政府の財源は国債です。もちろんお金を取っている以上それを使いますが、財源を目的として徴税をしているわけではありません。
政府は財源確保を目的にあらゆるものに税金をかけています。はっきり言って理念もへったくれもありません。財源確保は税金の目的ではないのでこの様なことはやめるべきだと思います。 消費税もデフレが続いている日本では減税もしくは廃止すべきです。
ちなみに、公務員に税金で飯を食っていることを根拠にして、批判する人がいますが、それは間違えているのでこれからは言わないようにしましょう。