最近日本は、TPPなどで自由貿易を推進しています。
自由貿易はアダムスミスの頃より経済学では推進されてきました。
また近年の、グローバル化の流れから逆らえないといったことが理由でしょう。
では、果たして自由貿易は今の日本にとって良いことなのでしょうか。
経済学的に見た自由貿易
まず、経済学で自由貿易が正しいとされている根拠として「比較優位性」があります。これはとある二国間でお互いの得意な分野を特化して生産活動を行い、自由貿易を行うことでお互いの生産性が上がり、多くの利益をもたらすことが出来るという考え方です。一見、正しそうな理論ですがこれを満たすための条件が輸送コストがかからない、完全雇用であるといったありえないものなのです。
経済学上で自自由貿易が望ましいというのは机上の空論でしかないのです。
自由貿易はインフレ対策
自由貿易はそもそも、インフレ対策です。
自由貿易を行うことで、海外からの安い製品が大量に入ってくることでモノの値段は下がるからです。
今の日本はデフレであるということを考えると自由貿易は避けるべきだと考えます。
そうはいっても、 日本では内需が伸びないので、景気対策として外需を求め自由貿易をしようとする声が高まっています。しかし、それは大きな間違いです。
歴史上、自由貿易で経済発展した国はありません。保護貿易の下で経済成長してその後に自由貿易を行い、さらに拡大しただけです。
つまり自由貿易をしたから経済成長したのではなく、経済成長したから自由貿易を行ったのです。
グローバル化と自由貿易
最後にグローバル化の流れは止められないという話です。そもそもグローバル化とはという記事で、グローバル化とは何かを書きました。そこでは、グローバル化は止められると書いています。その証拠に、世界では反グローバル化の流れが出来つつあります。
結論
以上より、今の日本で自由貿易を簡単に受け入れるのは非常に危険だといえます。一度自由貿易を承認してしまえば戻すのがとても大変です。過去に日本は関税自主権を取り戻すのに苦労しました。この様に、自由貿易の協定の前では国家主権が失われてしまいます。事実、いまEUで起こっている様々な問題はそれぞれの国の主権が小さくなったことによって引き起こされています。
グローバル化の流れ自体は止めることが出来ても、一度行ってしまえば戻すのが困難です。
そして、なりより日本は十分国を開いています。
鎖国をしろと言っているわけではありませんが、これ以上国を開いてしまえば取り返しのつかないことになってしまいます。