経済学者に、シュンペーターという人がいました。
彼の理論は、イノベーションによる収穫逓増です。
今回は、シュンペンターが唱えたイノベーションから、現在の経済を考察します。
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シュンペーターは異端
イノベーションは、日本語では技術革新と訳されます。ですが、シュンペーターのイノベーションは、技術革新以外にも市場開拓、資源獲得、組織改革による、生産性の向上を指します。イノベーションにより、新しい方法が生み出され、古いものが駆逐されることから、シュンペーターは「創造的破壊」と言っています。
このシュンペーターの経済学は、しばしば異端扱いされます。シュンペーターの考えは、本当に異端なのでしょうか?
資本主義とイノベーション
資本主義は、産業革命から始まりました。産業革命は、綿製品の製造が、蒸気機関の発明によって生産性が大きく向上しました。つまり、資本主義はイノベーションから始まったのです。その後の資本主義の歴史においても、イノベーションは欠かせない存在です。最近では、3Dプリンターによって、製造業は遥かに効率が上がりました。また、スマホの普及により、情報のアクセスや、連絡が非常に早く、大量に行うことが出来るようになりました。
この様に、シュンペーターの言っていることは、なにもおかしくはないのです。
現在の経済において、イノベーションは行われていないのでしょうか?世界的に見れば、行われています。最近、耳にすることとしてはAIの発達による自動化がそれに当たります。しかし、日本では、イノベーションが行われているとは思えません。人手不足であるならば、本来はイノベーションで解決しなくてはいけません。ですが、移民によって解決しようとしています。しかし、これは日本に限ったことではなく、世界的にその様な流れになっています。これは、グローバル化による、モノ、ヒト、カネの国境を越えた移動が行われているためです。つまり、グローバル化とイノベーションはシナジーが悪いのです。
結論
現在、イノベーションを起こす企業が限られています。その状況では、一部の企業に富が集約します。それを止めるには、自国経済を保護する必要があるでしょう。
今後、日本が経済発展をするには、イノベーションを起こすために自国経済を保護し、グローバル化に対して逆らう必要があるでしょう。