新幹線と高速道路

今まで、MMTなどで日本のデフレを脱却するには、政府が積極財政を行う必要があると書いてきました。
しかし、具体的に何に投資を行うのかについては言及してきませんでした。
今回は、それについて考えてみます。

インフラ整備

財政出動で、最も必要なことはインフラ整備となります
まずは、高速道路です。地方の高速道路は片側一車線の高速道路があります。この様な高速道路は不便でしょう。なので、地方の高速道路をもっと良くして、数を増やすべきです。実際、日本の高速道路の数はドイツやフランスと比べて非常に少ない数しかありません。
次に、新幹線です。新幹線を地方に伸ばすことによって、都心部の需要を地方に持ってくることが出来ます。事実、北陸新幹線の開通によって石川県の経済は上向きました。地方に新幹線が通っていないのは栄えていないからと言われますが、事実は逆で新幹線がないから栄えないのです。
これにより、東京の一極集中を和らげることにも繋がります。
インフラ整備において新幹線や高速道路よりも大事になっているのはインフラの老朽化に伴う再整備です。事実、水道の民営化の根拠として水道管の老朽化があげられています。水道管の老朽化でなぜ民営化なのか、ましてやコンセッション方式にしているのかはとても疑問ですがここでは置いておきます。アメリカでは20世紀初頭に整備されたインフラが80年代に使えなくなり始めました。日本は今のインフラを高度経済成長期に整備されため、今の時期に再整備が必要となり始めています。つまり、政府主導でインフラの老朽化に伴う再整備を行う必要があります。

社会福祉

インフラ整備以外では、社会福祉が考えられるでしょう。
最近の年金や医療保険が問題になっています。
この様な問題に対して政府がしっかり財政拡大を行えばこういった問題も解決します。それどころか、需要の拡大にもなるのでデフレ脱却にも効果があるでしょう。
そして、最近話題になっているベーシックインカムというものがあります。
ベーシックインカムは、国民に対して最低限生活できる金額を配るシステムです。これは、とても良い福祉であると考えるでしょう。しかし、一方で政府が全ての人に機械的にお金を配るので政府の意思を失くして、政府の力を小さくしているとも見ることが出来ます。
ベーシックインカムを唱えている人は、「税金でベーシックインカムを行え」や「消費税を財源としろ」と言ってる人が多く感じます。こういった主張を見る限り、ベーシックインカムはグローバリズムな考え方だと思います。この件についてはまた書きます。
この様に、福祉の問題すべてMMTで解決します。と言いたいところですがそうはいきません。
日本には財政法4条があります。これによれば公債は公共投資以外には使えないことになっています。
つまり、今の福祉問題は財源の問題ではなく法律の問題なのです。

結論

今の日本では、公共投資でしか国債を発行できないこととなっています。しかし、逆を言えば公共投資には国債を発行できるわけです。公共投資の数を減らしていこう日本はデフレとなりました。
政府は無駄な公共投資にお金をバラまいている、という話は完全にデマです。
公共投資を減らして、供給能力も下がったため、一気に公共投資を行うことはできないでしょう。
今回書いたこと以外でもいろいろな意見があるでしょう。しかし、一番大切な事は公共投資を政府主導で国債を発行して行うことです。

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