今、アニメや漫画、ライトノベルなどで、
異世界転生ものが流行っています。
今回は、なぜ異世界転生ものが
流行っているのかを考察します。
異世界ではなく異世界転生
「異世界のもではなく、
異世界転生ものが流行っている」
というのが非常に重要と考えます。
異世界ではなく転生に意味があるからです。
事実、異世界ものは昔からありますが、
現在流行っているのは、
もれなく異世界転生だからです。
この世に希望を持てない
流行っている作品はその時代の世相を表します。
転生は、今の世の中に絶望している人が多いことを、
暗示しているのです。
その証拠に多くの作品の主人公は、
転生前は世の中に不満を持ったり、
上手くいっていなかったりします。
そんな中、一発逆転の方法は、
もはや死ぬことしかないと多くの人が考え、
その結果、異世界転生が流行るのです。
生まれた時にすべてが決まる
また、転生作品の多くは、
転生後、チート級の能力を手に入れます。
これも、現代社会に対する絶望を表します。
「生まれた時に、人生のほとんどが決まっている」
この様に考えるからこそ、
せめて転生先では、
チート級の力が欲しいと考えるのでしょう。
現実世界だと、生まれ持った頭のよさや運動神経、
親の家柄や財力など、
努力で埋めることのできないことも多く、
その事実に多くの人は絶望しているのでしょう。
過去と比較
とはいえ、生まれた時に格差があり、
努力では埋まらないということがあるのは、
別に今に始まったことでもありません。
ですが、昔の場合は、
今ほど格差もなく、
努力をすればそれなりに報われる社会でした。
しかし、今では格差は拡大していき、
努力してもどうしようもないことが増えました。
実際、経済が順調な一億総中流社会では、
努力・友情・勝利を描く作品が流行っていました。
異世界転生が流行っている現代と、
努力・友情・勝利が流行る一億総中流社会には、
この様な差があるのです。
結論
「多くの人が希望を失っている」
それが異世界転生の流行の理由です。
実際、今の日本に希望などありません。
ですが、今の日本は政治さえ変われば、
どうにでもなるのです。
そして、政治を変えるには、
国民一人ひとりが変わらなくてはなりません。
異世界転生ものを見て、
来世に期待するのも結構です。
しかし、今我々が生きているのは現世です。
そのことを忘れてはなりません。