ショックドクトリンとは、
カナダのジャーナリストナオミ・クラインが著した本です。
その内容は、普段では受け入れられないような新自由主義的な政策が、
危機(ショック)により、人々に受け入れられるようになるといったものです。
この様な手法を「恐怖に訴える論証」といいます。
今回はショックドクトリンについて私の考えを述べます。
プロセス
何か大きなことが起きると、世の中が混乱します。
混乱の中、力強くリーダーシップを発揮する人に人々は着いて行きます。
そのうち多くの国民がリーダーを盲目的に支持するようになり、
そのリーダーがあまりにおかしなことをしても人々はそれを疑いません。
その結果、新自由主義的な政策が実行されてしまいます。
ナチス
ナチスは、正確にはショックドクトリンではありませんが、
そのプロセスは、同じもので「恐怖に訴える論証」です。
本来、受け入れられないようなナチスが受け入れられたのは、
当時のドイツが非常に混乱していたからです。
ヒットラーの力強い演説による、カリスマ性の高さもその要因です。
何かショックなことがあると、人々は判断を間違うことは、
ドイツの悲劇からも分かる話なのです。
日本では
日本は、バブルが崩壊し、その後阪神大震災が起きました。
当時は文字通り、日本中が混乱した状況にありました。
そんな中、橋本龍太郎が六大改革や消費税の増税を行いました。
結果、日本はデフレに陥り、日本は混乱が続きました。
次に、小泉純一郎が現れ「聖域なき構造改革」という旗の下、
あらゆる事業に対して、規制緩和を行いました。
今振り返れば、どれもやってはいけない事でした。
しかし、当時は多くの人がそれに賛成していたのです。
ちなみに、日本でのショックドクトリンはこの2つだけでなく、
今現在も行われているのが実情です。
結論
今の日本は、今回の騒動とは関係なく間違いなく混乱の状態にあります。
今後、強い言葉を使うリーダーに人々は着いて行きます。
そんな中、一度立ち止まり、本当に正しいのかを考える必要があります。