政府支出拡大の議論においては、
ベーシックインカムが登場します。
その反対意見として、
インフレ時には国民が100万円を守り、
インフレ対策が取れないというものがあります。
この意見はあまりに馬鹿らしいですが、
信じている人も多そうなので、
これが如何に臍が茶を沸かす話か説明します。
今まで日本では度重なる増税、
保険料の値上げなど国民負担率は上がっていました。
他にも、年金や生活保護の減額などもありました。
それもデフレという状況下です。
それでも日本人は暴動を犯していません。
インフレ下で緊縮財政を行う話ですが、
それはデマンドプルインフレでの話です。
デマンドプルインフレであるならば、
国民の所得は上昇しています。
所得が増えている状況でベーシックインカムが減るとして、
どれだけの人が大きな反対をするでしょうか?
一部の貧困層が仮に反対をしたとして、
補償の仕組み自体を変えて全体を減らせばいいのです。
確かに、いきなり100万円が無くなりますと言えば、
かなりの反対にあうでしょうが、
そもそも、現実的でない話をして、
議論を滅茶苦茶にしているだけです。
そもそも、話の本質は政府支出の削減なので、
他の予算を減らす考えもあります。
100万円を配れば民主制を維持できなくなる、
という人は単に民主制を否定しているだけです。
民主主義は完璧でないので否定することは結構ですが、
彼らはそういった意図でこの発言をしていません。
デタラメな意見を聞いて一瞬騙されるのは仕方ないですが、
誰が言ったか関係なく、
一度深く考えることが必要です。