農業の株式会社化

最近あまり聞かなくなりましたが、
農業を株式会社化すればいいという話を聞きます。
これについては確実に失敗すると考えます。

結果平等

その理由は社会主義国家においては、
農業が失敗したからです。
社会主義国家が農業を失敗したのは、
結果平等になれば生産性が落ちるからです。
株式会社の給料は固定給であることから、
結果平等と言えます。
歩合給なら大丈夫との考えもあるのですが、
天候に大きく影響を受ける農業で歩合給は無理があります。
しかし、社会主義と株式会社の違いは、
競合が存在するかどうかにもあります。
つまり、農業の株式会社を成立させるためには、
最低でも2社必要ということになります。
1社の独占を防ぐため、国の関与は必須です。
だとしても、農業という自然災害と向き合分野では、
やはり結果平等は厳しいと考えます。

食料安全保障

ですが、問題はもう一つ存在し、
それは食料安全保障です。
日本の場合、土地の関係から効率の良い農業ができません。
会社であれば利益を出さなくてはならないので、
効率の悪い土地は使われることなく、
使われてもブランド物の高い作物になります。
結果、日本の作物の収穫量は減り、
一般の日本人には手に届かない作物が増えます。
農業は利益が出なくても、効率が多少悪くても、
確実にやらなくてはならない分野です。

結論

農業を行う株式会社が存在することは否定しません。
ですが、全て株式会社化することは反対です。
というより、株式会社が参入できない程、
国家が農業を保護しなくてはならないのです。

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