商品を売る上で「付加価値を売る」という考えが非常に重要となります。
企業は利益を出すため、安く仕入れて、高く売ります。ですが、ただ単に値段を上げても売れません。そこで、付加価値が大切となるのです。
今回は「付加価値を売る」とはどういったことなのか考察します。
付加価値とは
付加価値とは、自らの事業によって付け加えられた価値の事です。例えば、ジュースを仕入れてそのままお客さんに売ってもそこに付加価値はありません。ですが、自分が勧めるジュースセットといった形で、ジュースセットを作ればそこには付加価値が生まれます。また、ジュースにアイスを乗せるなどすれば、そこにも付加価値は生まれます。他に、ジュースを提供する場所が、素敵な場所であるならここにもジュースに対して付加価値が生まれます。今の例だと一番目が、商社が行う付加価値です。二つ目が、飲食店が行う付加価値です。三つめが、ライブ会場などで販売している店の付加価値です。
この様に、ジュースに付加価値を付けることでより高く売ることが出来るのです。
付加価値と内需
最近では、物が簡単に売れません。そこで、付加価値の高い商品を企業は工夫して売り出しています。こういった企業努力は非常に感心しますが、社会全体を見たときに、何の解決にもなっていないのです。付加価値の低いものが売れないのは、買うことが出来ないからです。そこに、付加価値の高い物を売ったところで売れるわけがありません。その結果、付加価値の高い商品を外国に売ろうという考えになります。そしたら、内需に期待しない企業は国内に投資を行いません。そしたら、内需はさらに縮小して余計に外需が必要となってしまいます。今の日本では「内需が足りないから外需を求める」といった考えが横行していますが、実際は「外需を求めた結果内需が不足している」のです。因果関係が真逆なのです。
結論
「付加価値を売る」といった考えは否定しません。むしろ、経営をする上でなくてはならない考えです。しかし、高付加価値商品を外国に売り、国内では普通のご飯も食べることが出来ないのが今の日本です。内需を拡大して、付加価値の高くない商品もそれなりに売れる状態で、高付加価値商品を作るのが本来の姿です。こういった歪な社会を是正するためには、原因と結果を逆にしないことが重要なのです。