近頃、対米自立を訴える人が増えています。
対米自立自体は、私も賛成です。しかし、対米自立は簡単にはできません。
理由としては、日本は日米同盟にロックインされているからです。
今回は、日本が対米自立を簡単に行うことが出来ない理由を解説します。
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軍事面
対米自立をするにあたり、一番分かり易いところでは、軍備を整えなくてはいけないことです。現在の、日本の安全保障は米軍なしには成立しません。それを、米軍が居なくてもしっかりと自国を防衛できるための軍備を整えるには、高い技術やお金、時間が必要となります。そのため、日本は簡単に米軍を日本から追い出したりはできないのです。
また、軍備を整えるためには、憲法の改正も必要となります。日本では、憲法を改正するには大きな制約があります。そのため、軍備を1から整えるための準備すら時間がかかり過ぎてしまうのです。
対米自立は、軍備の面からみて簡単には行えません。対米自立を訴えている人は、世界は思っているよりも平和であり、日本には軍事的脅威は無い言っているのはそのためです。
政治面
次に、日本の対米自立が難しい理由は、日本とアメリカの政治的立場があります。アメリカは日本に対して、ある程度の、内政干渉を行っています。内政干渉とは人聞きの悪いと思われるかもしれませんが、年次改革要望書は完全に内政干渉と言っても差し支えないでしょう。年次改革要望書の中には、郵政民営化もあり、日本では年次改革要望書に従って政治が行われているのです。特に最近では、年次改革要望書に従い改革が行われています。年次改革要望書の内容は、アメリカの国益の追求が目的であり、日本の国益に反するものも多くあります。ですが、アメリカの立場であれば、そうするのは当然であります。
この状況で日本が軍備を整えて、対米自立を行うと言ったら、アメリカはどう考えるでしょう。おそらく、忠実な僕がいなくなるので認めないでしょう。
言うは易し行うは難し
対米自立を訴える人は、後者で持ち出した年次改革要望書などが大きな理由となり対米自立を訴えます。私も同じ理由で、対米自立には賛成です。しかし、対米自立はしたいからといって簡単にはできません。他国の脅威に備えた軍備の構築、それに伴う費用、憲法問題、国民のコンセンサスといったあらゆるハードルが存在します。それらをクリアするだけでも大変ですし、やっている最中に横やりも入ってくるでしょう。対米自立とは言うは易く行うは難しです。
勿論、このままでいいと訳ではありません。しかし、一足飛びでは物事は進みません。現状をきっちり見極め、粘り強い議論をしなくては、今の日本を良くすることは出来ないでしょう。