MMTを分かり易く(その3)

MMTを分かり易くシリーズも3回目となりました。
今回は、通貨の発行について説明します。

多くの人は中央銀王が通貨を発行していると思っています。これは、間違いです。中央銀行の口座は政府と銀行しか保有していません。つまり、日銀の口座をいくら増やしても、一般の市場に通貨は供給されないのです。ちなみに、この間違いから行った政策が量的緩和です。

政府は通貨を発行できます。硬貨や政府紙幣がそれに当たります。硬貨もしくは政府紙幣の場合、お金自体が価値を持ちます。この様な通貨をシニョリッジといいます。
実は、通貨は一般人にも発行が可能です。それは、銀行に借金をすることで通貨は発行されるのです。これは、政府でも同じことが言えます。政府がお金を借りることで通貨は発行されるのです。しかし、一般人の場合、シニョリッジを発行できません。そのため返済ができなくなる可能性があります。それに対し、政府は先ほど説明した通り、シニョリッジを発行できます。そのため、どれだけ借金が多くなってもシニョリッジで返済が可能な政府は、シニョリッジを発行することなく借り換えることで返済が可能となるのです。

以上2つの説明から、市場に通貨を供給させるためにはどうすれば良いのでしょう?答えは国債を発行することです。政府紙幣などのシニョリッジでも可能ですが、そんなことをする必要が無いことは先ほど説明しました。
国債を発行すれば市場に通貨が供給される。これがMMTの主張です。国債の使い道については、議論すればよいし、MMTとは関係がないのです。

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