「財政出動で為替が暴落する」
といった話を耳にしたことがあるのではないでしょうか？
正確には、財政出動によりインフレが起き、
その結果、円安となるという話です。
この話は凄く頭の悪い話なのですが、
理解している人も少ないので解説します。
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実は変わっていない
そもそも、円安になるという話ですが、
正確には名目為替相場が下がるという話です。
実質為替相場に関しては実は変わっていません。
実質為替相場とは名目為替相場から物価変動を除いた、
為替レートとなります。
つまり、通貨価値をはかる場合は、
実質為替相場を見る必要があります。
つまり、円の価値は下がっていないのです。
忘れていること
インフレで円の価値が暴落するという人は
「インフレで物価が上がることで、
円の価値が下がるので通貨価値が下がる」
というロジックなのでしょう。
しかし、ここには完全に抜け落ちていることが2つあります。
まず今回の話の場合、
海外では物価上昇が起きていない前提です。
その場合、海外での日本円の価値は変わっていません。
そして、日本国内における外貨の価値が下がります。
この2つの前提が抜けているため、
日本国内の通貨価値の減少が、
通貨価値を下げるという勘違いを生むのです。
最後に
そもそも、冒頭の話が正しいのなら、
先進国こそ物価が安くなければおかしくなります。
しかし、現実はその逆のため、
冒頭の話はデタラメでしかないのです。
こういったもっともらしいデマが横行しています。
騙されないためにも正しい知識を身に付け、
知識が無いなら鵜呑みにしないことが大切です。