リーマンショックの内容については以前の記事で説明してます。
その記事を読んで頂けたら、リーマンショックは住宅バブルといかがわしい金融商品によって起こったと理解されたと思います。
しかし、リーマンショックが起きた原因には貿易が深く関わっています。
今回は、リーマンショックと貿易の関係について説明します。
アジア通貨危機を受けて
話は1997年のアジア通貨危機から始まります。この通貨危機を受け、東アジア諸国は金融リスクに強い経済構造を構築するため、経常収支黒字をため込み始めました。その資金は内需の拡大には利用せず、アメリカで運用されることとなりました。その結果、アメリカをを初めとして世界中で金利が低下し、好景気となりました。資金が潤沢にあることで投資家は強気となり、市場はそれに応えるべく新たな金融商品を次々開発しました。サブプライムローンもそのうちの1つです。こうした中、住宅バブルが生まれたのです。
アメリカの金利が低いままだった理由
景気が過熱すれば、金利は上がり自ずとクールダウンします。ですが、当時のアメリカは国内経済は停滞したまま、海外から資金が流入していたため金利は上がりませんでした。また、海外から安い製品が入っていたため、物価も上がらずインフレも起きませんでした。その結果、政府の対応は遅れ、金利を低いまま維持をしたため、バブルはどんどん膨張していきました。そして、住宅バブルは弾けて、リーマンショックは起きたのです。
結論
以上がリーマンショックと貿易の関係です。
日本の経常収支は、世界一の黒字です。政府は更に経常収支を増やそうとしています。
ですが、貿易の不均衡こそがリーマンショックの様な経済危機の原因なのです。
いかがわしい金融商品ばかりが注目されますが、本質は貿易不均衡です。
日本は、外貨を稼ぐことよりも内需を増やさなければ次の金融危機は乗り越えられないでしょう。