基軸通貨とは、貿易や国家間での金融取引において、基準となる通貨の事です。
現在の基軸通貨はドルです。
今回は基軸通貨を元に、経済について考察します。
基軸通貨の条件
基軸通貨の条件としては、発行国が軍事的に強大であり、経済規模が大きいことです。また、その通貨が世界的に流通しいる必要もあります。そのため、多くの場合、石油は基軸通貨での取引が行われます。
国家間の取引
国内での取引は、信用によって行われます。そのため、通貨は負債となります。
しかし、国家間でのやり取りではそうはいきません。歴史的に見ても、国家間での貿易は物々交換が行われます。
現在は、通貨によって取引が行われています。これは、信用による取引であり、物々交換ではないように思えます。今の時代は、国家間でも信用による取引が可能なほど、グローバルであると考えられます。しかし、この考えは正しくありません。なぜなら、基軸通貨での取引がメインだからです。
金と石油
ブレトンウッズ体制では、金本位制が取られ、ドルは金との兌換が保証されていました。この時代は、各国の通貨はドルを介して、金による物々交換が行われていたことになります。これが、ニクソンショックにより、金の兌換が停止されました。
現在は、金による物々交換はなくなりました。ですが、ドルで石油を買うことのにより、各国の通貨はドルを介して、石油による物々交換を行っていることとなります。
もし、ドル以外の通貨で石油の取引が行われたらどうなるでしょう。
まず、石油の取引に為替による競争が生まれます。
そうなれば、石油の値段が今以上に不安定になります。そうなれば、為替レートも不安定となり、まともに取引を行うことが難しくなるでしょう。
つまり、基軸通貨で、石油を買えるということは、非常に理にかなっているのです。
結論
現在、世界では金本位制は敷かれていません。ですが、基軸通貨を介して石油の物々交換が行われているため、現在は石油本位制と言えるでしょう(現在、その体制も少し変わってきていますが)。
こう聞くと、日本は石油がないから外貨を稼がなくてはならないと考える人がいるでしょう。しかし、現在日本は変動為替を採用しているため、その必要はありません。詳しくは、日本は外貨を稼がなくてはならないをご覧ください。