郵政民営化は、2005年に行われた構造改革です。郵政はそれまで国営でしたが、民営化しました。
この政策は、はっきり言って愚策です。そして今も、この様な愚策が行われています。あろうことか、国民がそれを支持しています。
今回は、この郵政民営化についてしっかりと理解をして頂きたいと思います。
郵政民営化の始り
郵政が民営化された理由として、郵政は金食い虫だと説明されていました。この段階で嘘です。日本郵政の下には、「日本郵便」「ゆうちょ銀行」「かんぽ生命」の3つの子会社が存在しま。日本郵便は赤字ですが、他の2つは黒字です。インフラである日本郵便が赤字なのは当然です。
まとめると、日本郵便はインフラなので赤字で良いのです。ですが、郵政はその赤字を他の子会社で補填していたのです。この構造をみて郵政のどこが金食い虫なのでしょう。
今の国民は愚かなので、ルサンチマンを煽ると簡単に焚きつけられます。日本のデフレは、公共事業のばら撒きを止めたことが原因です。しかし、国民の多くは公共事業のばら撒きを悪だと勘違いしています。これも、政府は無駄遣いしていると、ルサンチマンを煽った結果です。
いい加減、政府と企業は違うことを理解すべきです。
外資の保険会社
次に、外国の保険会社と日本郵政はがん保険で提携を結びました。かんぽ生命もがん保険を開始しようとしていましたが、政府が認めませんでした。これは、日本の所得を外資に吸い上げさせる構造となっています。今では、郵人局にいけば必ずアヒルがいます。
外資規制
郵政は株式の外資規制を行っていません。これは、郵政民営化の個別の問題ではなく、金融ビックバンや、会社法の制定による三角合併の導入などの問題もありますがここでは割愛します。
ゆうちょ銀行と、かんぽ生命の必ず利益を出す業務の株主が外資となれば、利益を外資に持っていかれます。
現状、株式のほとんどを政府が保有していますが、これが売り払われたら外資が買うことでしょう。現状ならば、日本郵便の赤字を補填できますが、政府が株を保有しなければ、赤字企業の日本郵政は他の2つから切り離されます。そうなれば、郵便の質は劣化して値段も上がるでしょう。
ゆうちょ銀行は大量の米国債を保有し、海外債券に投資しています。民営化することで海外に富が流れていくのです。
かんぽの宿
最後に、かんぽの宿が安い値段で売却されたことです。
国営であるということは国民の財産です。この財産を、不当に安い値段で企業に売却することは、国民の財産の収奪に他なりません。
この、かんぽの宿の問題も、問題ではないと考えている人がいます。このままでは、郵政が保有している財産が企業に対して、不当に渡ってしまいます。
結論
郵政民営化の、問題点を挙げていきました。今、政府が行っている構造改革も本質はこれと同様です。
今回、かんぽ生命の不正が問題となりました。これは、明らかに、民営化したことによるものです。利益を求めたために起きたのです。つまり、貧すれば鈍するです。
国民が、この事実を理解しなくては日本の所得はどんどん外資に売られていきます。最近では、それが良いことだと考えている人が多いように感じます。
構造改革について国民一人ひとりが反省して、理解しなくては日本に未来はありません。